英会話の単語学習は量より質!ボキャブラリーは「少数精鋭」を目指す

ミニコラム(上達のためのヒント)

今回の記事では、英会話初心者、やり直そうと決めた人、あるいは一度挫折して再チャレンジしようと決意した人に向けて、会話のための単語学習についてのヒントをご紹介したいと思います。会話のためとは、スピーキング力のためと言い換えた方が分かりやすいかもしれません。リスニングのための単語学習については別の記事にします。英検なんかの試験対策としての語彙についても別記事で。この記事は英会話の初心者の方を想定して、スピーキング力のための単語学習へのアプローチについて書きます。

今年こそ英会話をマスターしようと決めた。英語学習に本格的に取り組むことにした。やり直そうと決めた。あなたもその一人かもしれません。その時に気を付けてほしいのは単語学習に対するアプローチです。

やみくもに、といいますか、とにかくひたすら単語を詰め込んでいくのは、「英会話のための」単語学習の方向性(とくに初心者の場合)としては間違っていると私は思っています。

よく、英会話はボキャブラリーだ、つまり単語を覚えることが大事なんだという意見を聞くかと思います。だからこれは、意外に思う方もいるかもしれませんね。

単語こそすべて!という意見を主張する人は、  
「単語を知っていれば単語を並べて伝わる」
「単語を知っていれば言ってることがわかる」
おそらくそういう理由からそんな風に言うのでしょう。

これに関しては半分くらい同意します。語彙力は多いに越したことはないですしね。
ただ、ここに落とし穴があって、それはあくまでも「使えれば」の話だということなんです。つまり単に「知っているだけ」ではだめなんですよね。使えなければダメ。これは言い換えれば、アクティブボキャブラリー(『運用語彙』というやつです)でなければだめということなんです。

今あなたが現在暗記している単語ってどのくらいありますか?その中で、突然英語で話をしなくてはいけない状況に遭遇したときに口をついて出てくるものはどのくらいあるでしょうか。暗記した単語数というのはこと英会話に関してはそもそも出来るようになったことの指針にはならないということがなんとなくお分かり頂けたかと思います。

収録語数の多い単語集は挫折のもと

収録語数の多さをウリにしている教材って多いじゃないですか。
「これだけ覚えれば怖いものなし!」的な。

これって、英検で上の級を目指すときやTOEICでハイスコアを狙う時は問題ないんです。以前書いた記事でも触れたように、試験用のボキャブラリーはある意味「質より量」の学習でも結果につながります。でもこれが英会話となると結論が真逆になるんですね。

本格的に英会話を始めよう、とか、やり直そうと決意した人って気合が入ってますから、ついそういう本を手にとってしまいがちだと思うんです。私も似たような経験はあります。(これ一冊終わる頃にはペラペラだろうな~)みたいな期待を胸につい分厚い単語集を買いたくなる気持ちはよく分かります。

でも期待通りはいかない人がたくさんいます。なぜかといえば、上でお話ししたアクティブボキャブラリーにするという意識がないままなとにかく暗記するということにフォーカスしてしまう学習をしてしまう人が多いからでしょう。
「暗記がキツイ」→「頑張って暗記しても使えない」となってしまう可能性が高い。そしてだんだんモチベーションが下がって挫折してしまうことにつながりかねないんですね。

新しい単語に出会ってもすぐさま片っ端から使える語彙・自分のボキャブラリーにしてしまえるという人なら、分厚い単語集で量をこなしていっても問題はありません(上級者になるとだんだんそうなってきます)。ですが初心者の人にとってはなかなかそれは難しいかと思います。ですので、初心者の人ややり直しをする人は、ぜひ「少数精鋭のボキャブラリー獲得」、これを意識していってほしいんです。

その単語を文章としてとっさに使えるか?

これを基準にしてみてください。そして一個一個焦らずに自分の語彙にしていってください。極端な話、「今月はこの10個の単語を使えるようにする」、これくらいの目標でもいいと思うんです。
ただ意識して欲しいのは、暗記することが目標ではないですからね。自分のボキャブラリーとしてどんな時でもとっさに使える、が目標です。英会話マスターのための例文集の効果的な使い方というのはまた改めて詳しく解説する記事を書く予定ですが、「例文で覚えて実際に使って自分のものにする」これが大切です。

単語の暗記が進まないのは気にする必要なし

暗記した単語数というのはこと英会話に関してはそもそも出来るようになったことの指針にはならないというのを今お話ししました。ということは、それがうまく進まなくても挫折感を感じる必要は全くないということになりますよね。

せっかくたくさんの単語が収録された単語集を買ったのにぜんぜん暗記が進まない
   ↓
モチベーションが下がる

こういう人が多いと思うんですが、それは感じる必要のない挫折感ですからね。上でお話ししたように、「量」を「暗記」する。ここがまず学習の方向性として間違っているからです。

この意識の方向性を転換してあげればいいだけです。つまり、繰り返しになりますが、少量でいいですから使えるようになる学習へと意識をスイッチしていってください。
まず、英会話の単語学習としては不適切な学習手順に陥っていないか確認してみましょう。
英会話の学習の場合ダメなのはこんな学習手順です。↓↓↓

「単語帳に単語を書く」→「単語を暗記する」→「何回も単語帳を見返して暗記しているか確認する」

あなたはどうでしょうか。こういうのは受験勉強の単語学習としてはいいかもしれませんが、英会話上達のための学習としてはおそろしく遠回りで効率が悪いですからね。

まとめ

この記事では、英会話初心者の単語学習について、量を暗記するのではなく使える単語を増やしていくという質重視を心がけてみてくださいというお話しをしました。とにかく一度、単語数を暗記するということは忘れて、使える単語を積み重ねていくという視点で勉強してみてください。成長を感じられやすくなってくるはずです。

タイトルとURLをコピーしました