日々新しい英会話教材が生まれ、それを紹介するサイトも日々増殖しています。気になった教材名で検索をかけてみたことも多いでしょう。でもそこに落とし穴が潜んでいたりします。今回の記事では、私の持論である「役に立たない語学教材はない」ということについて書いてみたいと思います。読んでいただくと、教材選びの視点が変わるかもしれません。
相性のいい教材、必要な教材はあっても役に立たない教材はない
まず、区別しなくてはならないのは次の点です。「相性のいい教材」、「あなたにあった教材」はもちろんあります。それから、「あなたに必要な」、「より効率良く学べる教材」ももちろんあります。ですが、「役に立たない」英会話教材はない、断言できます。これは英会話教材・英語教材についての私の持論です。
あなたが強化したいスキルをつけるためにはそれほど必要がない、というのはあるでしょう。そういう意味合いでは、その教材は「役に立たない教材」なのかもしれません。でもその教材が、 あなたが英語を覚えるのに全く役に立たないってことはあり得ない 。
言い換えれば、どんな教材であってもそれを活用して英語力をつけることは可能なんです。
「単なるメモ」だって教材になるのが語学
語学って本質はすごくシンプルです。
単語なり表現なり覚えて、そしてそれを使って相手に伝われば半分は成功なんですよね。言うことができれば、相手のいうことを聞き返したり別のフレーズに言い換えてもらったりもできますしね。もちろん相手の言うことを理解するというのも重要な要素で、それをするにはリスニングスキルまで必要になりますけど、まずは、自分の意思を相手に伝えることができる、これができるようになれば第1ステップは完了です。
だから、極論を言えば、表現をいくつか箇条書きにしてもらったメモだって勉強の素材になるんです。
私はたまに頼まれることがあります。
「外国人のお客さんが来るから挨拶のフレーズとかメモに書いて」
「(海外に)旅行に行くから使えそうなフレーズを書いて欲しい」
それを覚えて使えるようになれば、その分英語力はついたんです。
私の母親にも外国人のゲストと会わなくてはいけない時に、いくつかのフレーズを書いてあげたことがあります。母はそれだけ確実に覚えて、使って、予想よりはるかにコミュニケーションを楽しむことができたと喜んでいました。
そして、実際に使ったことで、十年以上たった今もそのとき覚えたフレーズだけはすぐに口をついて出るんです。つまり、使えるフレーズになっているんです。相手も相手で、あの時日本であった人は、英語で話してくれたなあと思い出に残っているはずです。
そして、実際に使ったことで、十年以上たった今もそのとき覚えたフレーズだけはすぐに口をついて出るんです。つまり、使えるフレーズになっているんです。相手も相手で、あの時日本であった人は、英語で話してくれたなあと思い出に残っているはずです。
「役に立つのか」、「役に立たないのか」を教材選びの基準にするデメリット
本来、その教材を使ってまったく英語力がつかないということはあり得ません。使う時間が少なかったか、使い方が間違っているか、そこで学んだことを(使えるようになるまで)実際に使っていないか、あるいは、何らかのマイナスのブロックがあるかだと思っています。
そして、この「役に立つか立たないか」の視点が、そのブロックを生んでいることもあるんです。
何て言ったらいいんでしょうか、そういう視点で教材を選ぶと、まず身構えてしまうんですよね。役に立たない教材だったらどうしよう、どうせこれも英語ぺらぺらになるのには役に立たないんだろうな、こういうマイナスな状態からスタートしてしまう、教材を信頼できないままその教材を使うことになってしまうんです。
そして、それは伸び悩みの原因になります。どうせこれを使っても効果がないだろうという思い込みで始めたものは、頭に入ってきません。継続もしたくなくなりますよね。思い込みそのものが学習効果を下げてしまうんです。
英会話教材のレビューサイトがやたら「○○で会話力がつくのは嘘!」とか「○○は詐欺教材?」とか煽っているのもそういう教材選び方の基準をスタンダードにしてしてしまっている一因と思います。
英会話教材名で検索すると、レビューサイトの「○○○(教材名)は役に立たない!」とか「○○○をおすすめしない3つの理由!」あるいは「○○は効果なし!」とかよく出てきますよね?
あれ、鵜呑みにしない方がいいです。
あれはサイト作成者の意図、それか学習者の言い訳、
どちらかであることが圧倒的に多いです。
もう一度繰り返します。まったく役に立たない英会話教材はありません。
どんな教材であっても、何かしらの役に立ちます。
そして、このことを頭の片隅に置いておくと、上で触れたような警戒心を抱いたままの学習はなくなります。
どんな教材であっても、何かしらの役に立ちます。
そして、このことを頭の片隅に置いておくと、上で触れたような警戒心を抱いたままの学習はなくなります。
ですから、このサイトでは教材の選び方のコツを色々書いていますが、特に初心者であればそれほど教材選びに時間をかける必要はないというのが本音です。
初心者であれば他のレベルの学習者以上に、まず間違いなくどんな英会話教材であっても英語力を伸ばすことはできるはずなので。
そして使ってみて覚えられなかったら教材のせいにしないこと、
と同時に、自分の頭や意志のせいにもしないこと、二つとも大事ですからね。
効果が出ないということは、やり方、方向性、実践した時間、メンタルブロック、どれかが原因です。
他の記事でも書きましたが、英会話をマスターするのに頭の良さや意志の強さは不要です。
他の記事でも書きましたが、英会話をマスターするのに頭の良さや意志の強さは不要です。
まとめ
どんな教材であっても英語を覚えることはできるということ、だから、「これは使えない」とか、「この教材は効果がない」というようなサイトの情報を教材選びの基準にしすぎないこと。この教材をどう使えば自分に足りないスキルをつけられるのか考えること。これを是非意識してみてください。
確かに、自分にとって本当に必要な教材、相性の良い教材というものはありますが、それに出会うためには自分の英語力を分析することが前提です。逆に、自分の英語力のことをよく客観視できていれば、どんな教材であっても自分に合った使い方をして、何かしら吸収することは可能です。
初心者の人は教材選びに悩みすぎずに、まずは肩の力を抜いて英会話学習の扉を開き、英語の世界に飛び込んでほしいと思います。