この記事は、基本的に、あの超ロングセラーの例文集『DUO3.0』を称賛するだけの内容です。英会話に向いている勉強法や効果を二倍・三倍にする使い方については、近いうちに別の記事で詳しく書こうと思っていますので、それまでもう少々お待ちください。なぜわざわざこんな記事を書こうと思い立ったのかというと、一番愛用していた(そしていまだに時々手に取る)例文集がこれだったから。先日ふと例文集について考えたときになんだかんだいって一番いい例文集はこれだよなあとしみじみ思ったから。もしかすると、「英検1級を取った人はどんな例文集を使っていたのかな」と気になっている人がいるかもしれない、「英会話ができるようになるのにDUOは使えるのかな」と気になっている人がいるかもしれない、そう思ったからです。例文集、単語集、熟語集にお悩みのみなさん、是非ご覧ください。
一冊選ぶとしたらこれ
『DUO3.0』とは、言わずと知れた超ロングセラーの例文集です(正式な位置づけは”単語集+熟語集”らしいですが)。超ロングセラーゆえにこの本を使った勉強法を解説した記事も大量に存在します。大量に存在しますから、私が書いたこの記事が果たして誰かの目に触れるのか怪しいところですが、私も愛用者なので書いてみたいと思います。
今すごく色んな例文集が出てますから、今さらDuo?みたいな気になるかもしれません。Duoなんてもう古いでしょ、みたいな。それにポピュラーであるがゆえに本当に使えるのかなと感じる人も一定数いるんじゃないかと思います。なんとなく、新しく出たものの方が効果があるような気もしますもんね。なんか、新しいすごい画期的なメソッドが公開されているんじゃないか、というような気持ちになります。でも、割とそういうことはなくて、迷ったらロングセラーを選んでおけば正解という場合も意外と多いんですよね。
ロングセラーになるということは使いやすいから。この『DOU3.0』も例外ではありません。
私はちょっと前まで、知る人ぞ知る語学書マニアでした。その中でも例文集は特に好きで、例文集を見かけるとつい買いたくなってしまう例文集大好き人間でした。そんな私が、一番好きな例文集は?と問われたら迷わず挙げるのは『DUO3.0』です。無人島に何か一冊例文集を持っていくとしたら?という質問をされたとしても、迷わず挙げるのは『DUO3.0』でしょう。そんな抜群の安定感を誇る例文集界の至宝、『DUO3.0』の良さを早速語りたいと思います。
『DUO3.0』のこんなところが最高
「聞き流し」でもいけるお手軽さ
私は、英検1級に至るまで、英語力のかなりの部分を例文集で得ました。そしてその中でも一番お世話になったのは、これです。つまり、英検2級か準1級の学習をしていた頃にこれを購入して英検1級の学習時も補助的に使用して、そして今も傍らに置いてペラペラめくっていますが、勉強の仕方(手順)がけっこう親切に書かれていますよね。私はどうだったかというと、極めてシンプルです。CDを聴いて例文を暗記、そして使う、基本的にはこれだけです。実際は、細かいコツやら注意点やら色々あるんですが(※近日中に記事にします)、大ワクはこれだけです。何がいいたいかというと、要は、教材設計があまりに優れているのでほぼ「聞くだけ」、いわゆる「聞き流し」だけであってもある程度の効果は上げられてしまうんです。よく、「聞くだけ系」の英会話教材に効果はないよという声が聞かれますが、少なくともこの教材に限っていえばそうでもありません。
多目的に使える万能さ
この教材は、受験勉強にも英検なんかの英語試験の受験対策にも、そして英会話にも使えます。冷蔵庫にこれ一本あれば中華も和食もイタリアンもおまかせ的な、まるで万能調味料のようなオールマイティーさがたまりません。このたった一冊の書籍の効果を、身を持って体験しているがゆえに、昨今の超高額な英語教材なんかはムダに思えて仕方がありません。
また、読み書きスピーキング、リスニングある程度のレベルまではつけたいスキルの種類を問わず対応可能です。この点も素敵です。
ただ、使い方の区別が必要です。つまり、英会話のために使う場合、大学受験対策としての使い方とは違うアプローチでこの教材と接しなくてはなりません。うまく使えば英会話力はこの一冊でかなり伸ばすことができます。特にレベル的には、英検準1級に手が届きそうなくらいの位置にいる人。そんな人がこれを使えば、英会話の基礎力を盤石なものにして上級者に駆け上がるための弾みをつけることができます。私もそうでした。
単語のセレクトが絶妙
英会話の力(スピーキング力)の大幅なアップに効果的なのは次のような理由です。単語の難易度が絶妙のレベル。幼稚ではなく、かといって超インテリの英語というのでもない、極めてふつうの、まともな大人が使う語彙という感じ。これを自分の語彙にして使えればそこそこちゃんとした英語を使う人になれます。
本書が、「英語圏で実際に使われている一つの標準的な英語とは何か?」という問いに対する解答の一つとなれば幸いです。
最新版ではどうなのか分かりませんが、私が持っている版では、まずページをめくるとこんなことが書いてあります。私は初めてこの本を手にしたとき、この一節を読んで、その崇高な理念に震えた記憶があります。これが出た頃の例文集というのは実用的とは言えないような例文ばかりを集めたものがまだまだ多かったんです。例文を暗記さえすればそのまま使えて、ナチュラルかつ一定の語彙力も感じさせることのできる例文集って画期的だったんですよ。
話が逸れかけたので元に戻します。
関連性のある単語がまとまっている。これもいいですね。自然と関連した単語が想起されるようになります。こういう作りだと、定着しやすいだけでなく、使う時もリフレージングしやすいという利点があります。
(ちなみに、リフレージングのスキル、これを身に付けておくと、英検の二次試験で間が持たない時に効力を発揮します。)
それにこの本の例文って例文相互間でも、何気に関連性のある例文になっているんですよね。一つのフレーズを想起すると、その次のフレーズまで自然に出てきて、しかもある例文の次の例文はまったく違う話題という作りではないために、そのまま会話で次の例文の表現も使える、そんな所まで計算されているのは親切だなあと感心します。
初学者への愛を感じる、「苦肉の策」的な「カタカナ発音ガイド」
この教材では、単語の脇に発音記号とともに、「カタカナ発音ガイド」が記載してあります。実際はカタカナばかりでなくひらがなまで駆使して、なんとか英語の正しい発音に近い読み方を伝えたいという、苦心のあとが窺える発音ガイドです。例えば、今パッと開いた所だと”son-in-law”(サンニロー)、”initial”(イニシャゥ)、”agricultural”(アグりカゥチュらウ)こんな感じ。聞いたままを半ば無理やりカタカナで表記するヤツです。あのジョン・万次郎始め明治時代に英語を学んだ人たちはこんな風に覚えたようですが、これも同じですね。よく、初心者は英単語の読み方を覚えるとき、単語集などの脇に、発音を「日本語の音」(日本語読み、日本語での発音の仕方)としてカタカナでメモしてしまう人が多いんです。上の例だと、順に「サン・イン・ロー」「イニシャル」「アグリカルチュラル」、こんな風にです。でもそれだと、なかなか英語の音を認識できないままなんですよね。それをするくらいなら、この「聞いたまま書く」振り仮名、こっちの方がずっといいです。(ほんとうは一刻も早く発音記号を覚えて使った方がいいんですよ!↓↓↓)
この『DUO』のカタカナ発音ガイドからも、日本語読みの振り仮名などはつけさせまいとする意図と、本当は発音記号を読んでほしいけど、初心者にはハードル高いよねという優しさ両方が感じられます。
さいごに
さて、案の定、私のDUO愛を語るだけの記事となりましたが、
とりあえず、私のこの教材に対するパッションは伝わったかと思います。
この記事を読んで、英検1級合格者も使っていたんだ、英会話力もこれでつくんだということが伝わって、さらに、無人島に持っていきたいくらい万能調味料感のある例文集なんだね!ということが伝わり、みなさんが安心して『DUO3.0』を使っていただけるならばこの記事は成功です。高額の英会話情報商材の購入なんかを考えていたらまずは、早まらずに、DUOを使い倒してみることをおすすめします。使い倒し方は、冒頭でも触れたように改めて記事にします。
ごきげんよう!