今回は、RとLの発音がうまくいかない人、できるだけあっという間にマスターしたい人に向けての記事です。たった一点に気をつけるだけでおそらく今日中か明日の夜までにはマスターできる方法です。私は、幸運なことに中学生の時、英語の先生のたった一言のアドバイスでRの発音がうまくいくようになりました。多少の練習はいりますがやり方自体は一言で言いきれるくらい本当にシンプルなんです。今回はそのやり方をシェアし、Rの練習法をお伝えするとともに、ついでにLの発音のコツも伝授します。
日本人にとって難しいとされるRとLの発音のコツは意外とシンプル
日本人の英語学習者にとって、発音を学ぶ上で突き当たる最初にして最難関の壁が「R」と「L」の音の区別だと思います。この音の発音の仕方については本当に色々な説明がされていますよね。特にRの音はコツをつかむのに苦労されている方が本当に多いようです。でも、実はそんなに難しくないんです。たぶん、これを読みながら練習すればすぐにコツはつかめると思いますよ。
まず、Rの発音からいきましょうか。これは、英語の音の代表といった扱いを受けている音ですよね。「英語っぽい」しゃべりかたをするときにもラ行を特徴的です。よくあるのは、Rを必要以上に巻き舌で発音する、これが最もありがちです。あとは、みんなではありませんが邦楽のアーティストなんかが楽曲中の英語の歌詞を歌う時の、あのRの発音の仕方。伝わりますかね?イメージしてもらうとなんとなく、ああ、あれねと分かってもらえるんじゃないかと思います。どちらもちょっと違います。
冒頭でもお話ししたように、私はRの音を英語の先生の一言でマスターしました。1日以内で、です。自慢じゃありませんからね。実はそれだけシンプルなんです。
まず「巻き舌」のことは忘れる!
日本人が苦手な音の代表ゆえに、色々な「コツ」が出回っています。
よくある誤解が「Rは巻き舌で発音する」。
巻き舌のことは一切忘れてください。
これが、スペイン語なんかだと巻き舌っぽくなります、舌先を上あごの奥のあたりで弾くような。でも、英語はそうじゃありません。
ついでに、上で話したような邦楽アーティストに多いちょっとわざとらしい(失礼)ラ行の発音、(たぶんあれは口を「ウ」の形にすぼめすぎているんじゃないかと思います。)あれも忘れてください。
忘れたら、ここからが本題です。
“R”をうまく発音するコツはたった一言、「舌をつけない」!これだけ。
中学生の私にとって、多くの英語学習者同様、Rの音はどう発音すれば正しく発音できるのか見当がつかない存在でした。すごくマスターするのに時間がかかるんだろうなと思っていました。本当はもっと発音しにくい音ってあるんですが、これが一番英語の発音の難しさを象徴しているように感じられましたね。(やっぱり英語の発音は難しい!)そう思わせるのがRの音でした。でも、当時から英語は大好きでしたから、なんとかうまく発音できるようになりたい。
英語の時間先生に聞いてみました、「Rの発音ってどうやるんですか?」
先生の答えは超シンプルでした。たった一言、
「舌をどこにもつけない!」
思いましたね。え?それだけ?
確かに、それだけでした。意識することは本当に単純なんですね。練習してみましょうか。
舌を口の中のどこにもつかないように意識しながら「ラ行」を発音してみてください。特に、上あごに付けないように意識してみてください。
そうしたら、次は、Rから始まる単語を片っ端からこれで発音してみてましょう。
その次は、冒頭ではなく単語の中にRの音がある単語をこれまた片っ端から発音してみましょう。
言うのは簡単ですが、実際、舌をどこにもつけずにラ行を発音することは慣れないうちはけっこう難しいと思います。
これはやり方が難しいんじゃないんですよ。舌をその位置で発音することに身体(脳)が慣れていない、いうなれば身体が慣れていないだけです。でも、しつこくやっていると急に簡単になるので、しばらく続けてみてください。
1時間以内にマスターするつもりでやってみてください。1時間やり続けなくてもいいですが、集中的にやって勘どころを押さえてしまうのがおすすめです。
自転車の乗り方をマスターするときのように、ある瞬間コツがつかめて、急にうまくいくようになります。そして一度できるようになればその先はずっとできます。そして、これは自転車のようにマスターするのに時間はかかりません。
英語の発音って、できるようになるのに何年もかかるというようなものでは決してありませんからね。
必ずしっかり声を出してください。これは必須です。
そして、意識することは一点だけですからね!舌を触れないように、これだけを意識して繰り返してください。たまに、Rの発音を解説したものに、「舌を口の奥(喉の方)に引っ込める」と説明しているものもありますが、ここはあまり意識する必要はないと思います。舌を触れないでラ行を発声すれば自然と舌は奥の方の位置になるはずです。意識することはただ一点だけ。それを繰り返す。手順をまとめますね。
↓
②Rで始まる単語をそのやり方で読んでみる。
↓
③単語の途中にRがある単語をそのやり方で読んでみる。
ポイントは次の四点でしょうか。
◆しっかり声に出して練習する。
◆脳に、その舌の位置で発声することを覚えさせるイメージ。
◆集中的に繰り返す。
途中でちょっとヨダレが垂れそうになったりしますが、その調子です。
“L”のコツは、前歯の裏という「定位置」を意識すること!
ついでにLの音も練習して、使い分けできるようにしましょうか。
Lの発音も、シンプルです。
前歯、中央の二本の前歯ですね、これの裏に舌をつける。これだけです。
前歯の裏あたりに舌がついていれば、歯の下(先)付近でも、付け根(歯茎)あたりでも大丈夫ですが、後者の方がラクでしょうかね。
これはさらにもう少しコツを付け加えましょう。
まず、慣れるまではステップを踏んで、舌の動きを意識するのがいいですよ。
最初に、舌の先を前歯の裏にしっかり付けておく。
ここが定位置、スタートポジションです。
本当はそこまで強くする必要はありませんが、慣れるまでは大袈裟なくらいがちょうどいいですから、少し強く押し当ててください。そして、ラリルレロを発音してみましょう。
どうでしょう、発音の瞬間に舌がはじかれるように離れますよね?
そんな感じです。
では、単語の冒頭ではなく、単語の中や末尾にLがつく単語の発音はどうでしょう。
これも、簡単です。上でお話しした「定位置」、つまり前歯の裏辺り、ここに舌先の位置が戻るようにしてみてください。
練習用としては”little”なんかがいいですね。以下を意識して発音してみてください。
↓
②最初の”li”の音を発音したらすぐに舌を定位置に戻す
どうです?最後の”l”の音になりますよね?
では、こちらも練習の手順をまとめておきますね。
↓
②Lで始める単語をこのやり方で読んでみる
↓
③単語の中や末尾にLがつく単語は、舌を「定位置」(前歯の裏)に戻す動きを練習
ポイントはRの発音の所と同じです。
さいごに
むずかしいというのは、やり方が難しいのではなく、それが体に馴染んでないだけです。日本語が母語の人ならば、これまでその舌の場所でラ行を発音してきていないのですからやりづらく感じるのは当然のことです。できなくてもがっかりする必要はありませんからね。脳に、その舌の位置での発音を認識させて、初めは意識的に、徐々に意識しなくても自然にできるように反復するんです。そうすれば必ずうまくできるようになっていきます。
英会話の学習で、発音に関しては、発音の区別をつけないと意味がまったく違ってしまうものについてはちゃんと発音できるように、それ以外はこだわりすぎない、この二つの区別が大事だと私は考えています。
そして、RとLの音は前者ですからできるだけきちんと発音できることを目指した方がいいものの代表ですね。
発音練習のコツは、耳で聞いてマネして発音というのももちろん間違ってはいません。赤ちゃんが言葉を覚えるのだってそうですもんね。でも、早く効果を出したい場合は、ただ耳で聞いてマネするだけではなく、舌の位置と口の開け方、この二つを意識し、体(脳)にそれを覚えさせるというのが効率よくマスターするためのコツです。
今回の記事があなたの発音練習のヒントになれば幸いです。